1. 学問

学問

学問とは反復学習によって得た知識の総和をもとに心の中で問答すること。たとえば「労働基準法とは何か」と。するとどれだけ学習をしていても何も答えることができないことに気付く。つまり習い覚えた知識の総和は未だ脳の中の引き出しに仕舞い込まれているだけであることを思い知る。

現実社会とは、その構成要素が相互に関連しあい、複雑につながりあって立体的に存在している。それは三次元的であり、四次元的でもある。問答を通じて脳に仕舞い込まれた知識を引き出し、構成し直し、現実社会の存在形態に近づけて、脳の中に再現し直す。その思考過程を学問という。

いにしえは、師と徒が差し向かいで問答することによって学問を実現していた。そして学問とは現実社会を理解すると同時に、そこに働きかけ、変化を起こすためのものであり、実践的な思考過程である。