1. 大文字五山送り火

大文字五山送り火

大文字五山送り火の配置図

大文字五山送り火は、京都市で毎年8月16日の夜8時ちょうどに点火が始まる行事。五山では、送り火を毎年継続するためにさまざまな人々の協力がある。加えて、市内各所へその光が届く必要があるため、ネオンの制限、建物の高さの制限など、市民の幅広い合意のもとで都市景観が守られています。お盆に帰ってこられた祖先の霊を送るという意味があるといいますが、昔から京都に住まう方々が文化として親から引き継いで守っている行事ですから、自分の親や、おじいさんおばあさんの大切にしてきたものを守ろうという自然な気持ちだといえます。

しかし、なかなか五山全てを見渡すことは困難です。だいぶご高齢の方が自転車に乗って順番に見られるポイントに移動するのだとおっしゃっていましたが、私は大文字を、はすかいからしか見たことがありません。そんな私ですが、自宅の部屋の長押(なげし)の部分に五山の絵の切り抜きを貼っています。これは愛読紙である京都新聞が毎年8月のころに点火時間や五山の配置を掲載される際に、切り抜いたものです。これを大体方角が合うようにして、のりで貼り付け、「大」「妙・法」などの部分は赤いペンで色を付けています。赤は、退色しますから、送り火の頃には上からなぞったりして火を絶やさないように工夫しています。

どこかのおみやげやさんの独占ではなく、さまざまな方が五山シール等を作って配ってほしいものです。転勤された方など京都の地を離れて遠方におられる方々にも、この行事を体験してもらえると思います。

また、今回、思い立って五山を一巡りしてみました。慰霊山野としての五山に足を踏み入れたことで、やはり、さまざまな想いを持つことになりました。今回の私の感想は「送り火に思うこと」として掲載してあります。中には、入山を制限している山もあり、全山を踏破したわけではありません。しかし、その地に足を運んでみると、参考になることも多いと思います。そういう京都もあると思いますので、このページを読まれた方も五山巡りをされてはいかがでしょうか。