1. 大文字五山送り火(置物編)

大文字五山送り火(置物編)

大文字五山送り火は毎年8月16日、京都の夜空に祖先のお精霊を送るために灯される火です。京都の町を囲む山々に設けられた火床は、大文字、法、妙、船形、左大文字、鳥居形があり、妙法を一山と数えて五山とされます。これらの山々は当然ながら一年を通じて同じ場所にあり、京都の町を取り囲んでいます。私たちが過去に思いを致し、そこから多くの事を学びとりながら今を生き日々を過ごす時、五山は私たちを見守ってくれているようにも思えて来ます。この五山を自宅にいながらにして身近に感じるために、五山の置物を作って見ました。今回は、オーブン陶土という家庭用オーブンで陶器を焼くことができるという画期的な素材を使ってみます。完成品は部屋の東、北、北西、西、西南方向にさりげなく飾っておきましょう。

オーブン陶土で作る大文字五山送り火
オーブン陶土で作る送り火の説明 オーブン陶土で作る送り火の写真
オーブン陶土は400グラム入りの袋で500円~600円くらいでしょう。こういう趣味の材料は、売られている場所が限定されそうです。陶土で形を作り、つまようじで溝を彫ります。 オーブン陶土 山の形を作ります。 船山にある船形をイメージしています。
京都新聞社のウェブサイトや、グーグルマップなどを参考に各山を作って見ましょう。ちなみに作り始めると、各山について工夫を凝らしたくなります。ここで紹介している置き形は初期型であり、以後さらに形は変わっています。 何となくこんな感じの鳥居形 おなじみの法 妙は斜面感を演出
大文字と左大文字を、どのように作り分けるか、初期形ではあまり区別がありません。型ができたら2日ほど乾かして、オーブンで焼きます。180度の余熱設定をして1時間30分焼いて見ました。 左大文字は曲線のイメージ 大文字は右の払いが特徴です。 オーブンで180度1時間30分焼きました。
180度で1時間30分も焼くと、電気代が気になるところですが、これも五山のためです。焼き上がると十分に冷まします。紙ヤスリの1000番で表面を滑らかに削ります。面相筆を使ってアクリル絵の具の赤で文字を赤く塗って完成です。 焼成中 焼き上がり。やけどに注意。 アクリル絵の具で文字を塗って完成。