1. スキャナーの活用

スキャナーの活用

デスクワークにおいて、日常的に発生する紙の情報の中で、初出のケースとして、次回以降に参考になるものは、ファイルに綴じて保存しておこうと考えるのが事務屋の行動パターンです。しかし、年度末になれば、ファイルはぱんぱんになり、見切りをつけてほかしてしまうこともあります。与えられた机のスペースは限られた空間であり、ファイルのかさが高くなってくると、処理に困って書類の価値を正当に評価できなくなります。そもそもは、教訓的なことは、Windowsメモ帳などでテキストとしておこして「20060322統計の見方」などと、名前を付けて保存します。実は、こうして名付けに規則性をもたせると、パソコンのフォルダの中で、日付順にならんでくれますし、いつのメモであるかも一目瞭然で、便利です。「2006」というような名前のフォルダをつくるなどして、年度ごとに、ファイルを保存しておきます。

しかし、このテキストデータだけでは、事務屋として困ることがあります。申請書類の書き方見本を残そうと思うと、従来ならその書類のコピーをファイルすることが必要でした。しかし、それがファイルをかさばらせる原因となります。

それを紙のファイルとせず、パソコンに保管しておくための武器がスキャナーです。私は、仕事ではアドビアクロバットというPDFファイルを作成するソフトを使うことが多いです。ファイルをスキャナーで読み込んで、画像データのPDFファイルにしてしまうのです。ファイルの名前は「20060322統計の添付資料」などとすれば、同じく日付順にソートできる見やすい形で、パソコンの中に保存できます。私が画像として取り込む紙文書を管理するのにアドビアクロバットを使うのは、複数ページを一つのファイルとして保存できる機能が便利だからです。書類は大抵複数ページからなります。

自分の仕事をこうしてパソコンの中で管理していくと、同じような事例が出て来たときに、すぐに過去ファイルを探せるため、業務のノウハウが蓄積されていく実感をもつことができますし、非常に安心です。自分の業務スタイルを経験として脳にたたき込んで憶えておこうというプレッシャーや、膨大な紙ファイルに悩まされる強迫観念から、解放される決めてとして、スキャナーがあります。保存してもパソコンの体積は増えないという、この安心感は、非常に重要です。