1. 除湿機とベアリングその3

除湿機とベアリングその3

除湿機分解の図

次にベアリングの打ち込みについてです。回転軸に、より深く打ち込む必要のある手前側から作業を進めます。まずベアリングの構造上、内輪と外輪の間に鋼球が封入されているタイプであることと、回転軸と接するのは内輪であることを踏まえると、打ち込みでは内輪を万遍なく叩いて押し下げていくことになります。内輪だけを叩き続けるには、何か円筒状の工具が必要となります。すぐに思いつきましたが、手持ちのKTCのラチェットレンチのソケットビットを組み合わせることで目的を達することができました。内輪に直接力を加える側には8mmのソケットビット、そしてもう一つ10mm程度のソケットビットを尻同士を合わせてビニールテープで巻くことで工具完成です。実際にベアリングを挿入すると、まずは軸のねじ部は外径が細いため素通りとなりますが、5mmの軸に対して5mmの内輪を当てると、当然ですがサイズがぴったりです。今回はベアリング内輪のみに力を加えることと、ベアリングに傷をつけない目的で、内輪とほぼ同径となるワッシャーを置き、その上から穴あき硬貨と同等の大きめのワッシャーを置いてから叩いていくことにしました。何度も注意喚起しますが、回転軸とローターの付け根あたりの溝にはスナップリングを取り付けておきます。もともと、このスナップリングとの境界ぎりぎりのところまでベアリングが打ち込まれていました。次に奥側のベアリングですが、こちらも、スナップリングを取り付けてから作業にかかります。奥側は簡単です。安定した木の台の上にベアリングを置き、軸を当て、軸先端を金づちで優しく叩いていくと簡単に挿入完了です。