1. H170-PRO事件

H170-PRO事件

h170-proの図

H170-PROとは、ASUSのマザーボードの一つ。第6世代、第7世代のIntelCPUを搭載できる。メモリーはDDR4を搭載する。PCIバスを2本備える。ある時、Ultra HD Blu-rayを再生できないかと考えて、調べてみるとIntel SGXのサポートが必要とのこと。BIOSのメニューには該当項目がなかったものの、BIOSアップデートをすればよいだろうという思いでBIOSバージョンを3805へアップデートした。あわせてIntel MEのファームウェア更新も行った。その直後からWindows10がブルースクリーンエラーを頻発するようになり、BIOSもフリーズ多発で極めて不安定になった。ウィンドウズをインストールできるが、2~3回起動していると多種多様なブルースクリーンエラーが出て、最後はウィンドウズを修復できなくなってしまう。そもそものきっかけはBIOSアップデートなのだから、BIOSを古いバージョンに戻したい。しかし基本的にBIOSのバージョンは下げることができない。ROM焼きという手法で古いBIOSに書き戻すことができたが、BIOSバージョンに見合ったIntel MEのファームウェアがあるようで、そちらは書き戻せないことが判明。そのほかにもOSのクリーンインストール、メモリー交換。Windowsの電源管理項目の設定など様々に試行したが、どうしても復活できなかった。

CR2032電池、SATA電源ケーブル、SATAケーブル、電源、マザーボード、ハードディスク、CPU、メモリーと問題を切り分けながら原因を探ったが、解決できなかった。2週間から3週間試行錯誤を繰り返した後に、偶然に解決した。それまでは、両面実装のTEAM DDR4 PC4-17000 DDR4 2133MHzの8GBメモリーを2枚刺ししていた。そもそもメモリーの故障も疑って、CFD販売 Crucial (Micron製) デスクトップPC用メモリ PC4-25600(DDR4-3200) 8GBx2枚(片面実装)を購入して換装したのだが……。メモリー交換しただけでは、ウィンドウズエラーが直らなかったため、問題を切り分けられずにいた。メモリーが原因でないと判断して、せっかく購入したメモリーを外してしまったために原因究明が長引いた。結局、メモリーを交換した状態で、ウィンドウズの再インストールを行ったところ、エラーが出なくなった。

原因はウィンドウズというよりは、BIOSバージョンとメモリーとの相性問題といえるのだろう。結局発端となったUltra HD Blu-rayについては、敷居が高く、CPU、ディスプレイなども交換しなければならず途中で挫折することとなった。しかしメモリーを交換すれば直るという経験はここに書いておけば、誰かの役に立つに違いない。