1. 電車化粧

電車化粧

街を歩いていると建売住宅や賃貸住宅やスーパーマーケットの建物が目に入る。前面はタイル張りなどで見映えよく仕上げてあるが側面は簡易な壁材のままのことが多い。見えない部分はコストを抑えてある。見せる対象が誰であるかを意識して資源配分の最適化を図ることは重要だろう。

化粧とは見せたい人に対して自分を飾る行為をさす。すると電車で化粧をすることはそこに乗り合わせた人々を日陰側に選別したことになりはしないか。選別された側はさみしい気持ちになるがそれよりも人に応じて態度が異なる姿を示しすぎていることが気になる。

玄関を出ればすべて他人。だから全方位のタイル張りを意識する方が良いのではないだろうか。電車で化粧をすることは乗り合せた乗客に自身の簡易な側壁を示してしまう危うさがある。