1. シホンケークの研究(分析編)

鉄のフライパンで簡単にできる。シホンケークの研究(分析編)その2

シホンケークを焼くと、失敗する場合がありました。生地が十分に膨らみきらずに、切ってみると真ん中が生のままという状態です。簡単にできることがシホンケークの目的であるだけに、成功例との対比で失敗の教訓を分析してみました。また、当初基本編では、「30分もあればできる」としていましたが焼き時間で(12分+1分)+冷まし時間10分+裏返して焼き時間8分とすれば、焼く行程だけで31分必要となります。下ごしらえから見ると45分は必要と言わなければならないでしょう。30分とは、さばを読み過ぎていました。

シフォンケーキの研究
シフォンケーキの研究の説明 シフォンケーキの研究の写真
シホンケークを焼き上げる上で重要なのは火加減です。基本編で「極弱火」と表現しましたが、これ以上弱くできないほど弱火にすると火力が足りないことが分かりました。そこで「極弱火」から、やや火を強めてみて下さい。焼き時間は蓋をして12分+蓋を開けて1分で良いと考えます。 極弱火 極弱火よりやや強い火加減 蓋をして5分ほどで膨らんできます。
火加減が間違っていなければ、大体5分くらいで生地はフライパンの縁を越えてドーム型に膨らんできます。蓋あり12分+蓋なし1分間で焼いて火を止めます。その後10分から15分放置する必要がありました。放置すると程よくしぼんでフライパンとの間に隙間ができます。淵の焼き目も生地を裏返すための強度を得るために必要なのです。 うまく焼けるとドーム型に焼き上がります。 冷ますとしぼんでフライパンとの間にうまく隙間ができます。 適度に淵が焼けて裏返し易くなります。
手で触れるくらいに冷めたところで、慎重にフライパンから取り出してお皿に空けます。フライパンに油を引き直して、生地の焼き目の方を手の平でもってフライパンで迎えに行くことは基本編で述べた通りです。適度な火加減で焼くと、裏返した時に焼き色がやや強く出ます。裏返した際に、ここで「極弱火」にして8分焼くと良いと思われます。成功するとこの焼き上がりです。 お皿に回避します。 裏返すとやや強い焼き目でさらに研究が求められます。 うまく焼けて完成です。(成功例)
失敗を表示しておきます。焼き目を重視するあまり、火を弱火にし過ぎて膨らみが足りない場合、裏返すのも実は困難になります。うまく裏返せたら程よい焼き色となっていますが、裏返してから10分程「極弱火」で焼いても、切った断面で中心部分が生焼けです。こうなると、電子レンジで加熱していただくことになります。 膨らみの足りない失敗例 半分に切ってみます。 真ん中が生焼けです。(失敗例)