1. 君・さん・ミッシェル

君・さん・ミッシェル

上位の方には、敬称として「さん」を付けて呼ぶ。下位の者には、「くん」を付けて呼ぶという習慣をいう。日本では、先輩と後輩の上下関係を重視して、後に従事し始めたものが、先に従事し始めた人を尊重することで組織の運営を円滑に運ぶように心掛ける工夫がある。主にサークル活動や部活動で活用されている。しかしその方法を人の一生に当てはめようとするとうまくいかない。人生の経験は全方位、多方面にわたるものであり、何をもって上位たるか、何をもって下位たるかを決める尺度は多様であって単純でない。そのため、ある人には「さん」を付け、ある人には「くん」を付けて呼んでいると、時間の経過の中で、「くん」と呼んでいた人に「さん」を付ける必要がうまれたり、「さん」と呼んでいた方を「くん」と呼ばなければならない立場に逆転してしまうことになる。その時になって、「くん」を「さん」と呼び変えるにはエネルギーが必要になるだろう。ならば、最初から誰に対しても「さん」を付けて呼んでおけば簡単だ。現にそうしている方は結構多い。