1. おこのみやき文化圏

おこのみやき文化圏

きゃべつの図

おこのみやきにはキャベツを一玉丸ごと使います。すべてみじん切りにします。季節によりますが、大玉でずっしりと引き締まって重いものを選びたいところです。軽い小玉なら2玉必要かもしれません。キャベツが少ないとおこのみやきのおいしさが半減します。

キャベツ全量をみじん切り

みじん切りの図

キャベツ一玉をすべて包丁一本だけでみじん切りにする場合、今回の所要時間は25分でした。かつては家庭用みじん切り器を使ったこともありましたが、このように25分もの時間が掛かるということは、息子さんや娘さんがいれば手伝ってもらう必要があると思います。このみじん切りは細かいほどおこのみやきがおいしくなります。

材料を混ぜる

材料の図

画像で示していますが、おこのみやきを作るにはキャベツ一玉、小麦粉は写真に写っている計量カップ(200cc)のすりきり一杯で2杯分。そして卵3個を入れます。水は180ccです。ちなみにおこのみやきの全材料はこれに加えて、長いも、お好みで紅しょうが、豚肉、焼きそばの麺、天かすを入れる人もいます。チーズを載せたりします。マヨネーズ、ソースです。

生地をつくる

小麦粉混ぜる工夫の図
生地の図

昔、母親から教えてもらったのですが、まず卵だけで小麦粉を混ぜ合わせて全体に卵がなじむようにします。その後、180ccの水を少しずつ加えながら小麦粉の生地をのばしていきます。そんなことをしている母に私が言いました。「いっぺんに水入れた方がええやん。」母曰く。「そう思うやろ。違うねん。いっぺんに水を入れてしまうと小麦粉がダマになるねん。」つまり半固形状態であれば小麦粉全体に対して混ぜ合わせる力が加わるのですが、水で浸してしまうと混ぜ合わせる力が均等にかからずダマになるということです。但し、あまりきつく混ぜすぎると小麦粉の性質が変わってしまうため何となくほどほどに水を加えてのばしていくのです。これは小麦粉を使う料理全般に応用できる基本事項です。

天然だしを使う技

だしの図
だし投入の図
だし撹拌の図

次に福島鰹株式会社の「ふしのだし」を使います。昆布や鰹などの天然だし素材を小袋にパックしたものを水やお湯で抽出して使うものです。この外袋を開けて中身を丸ごと使います。

長いもという贅沢

ながいもの図
ながいもの図

次に長いもを用意します。長いもはヤマノイモ科なので、やまいもと呼んだりします。だいたい15㎝程度の長さ分を購入して皮をむいてすり下ろしたものを生地に投入して混ぜ合わせておきます。これで生地のふっくらとしたやわらかさが格段に増します。長いもを入れなければおこのみやきのおいしさは半減します。

生地にキャベツを混ぜる

お玉の図

次にお玉杓子とボウルを用意します。生地を混ぜているボウルだけでは足りません。キャベツを混ぜる前の生地をボウルごとにだいたいの分量に分けておきましょう。そこに計量カップなどですくいながらキャベツを投入しつつ、ザクザクと混ぜ込んでいきます。

おこのみやき生地完成

たねの図

キャベツ全量を混ぜ込むことができました。あとはお好みで紅しょうがを刻んで生地に混ぜます。今回は買い損ねたので混ぜていません。この量でおこのみやきが8枚程度焼けます。

おこのみやき完成形

おこのみやきの図

食卓にカセットコンロを用意します。ホットプレートでもよいのですが、鉄のフライパンを使ってガス火で焼くのが理想です。中火で油を引いて豚肉を焼き、その上に生地を載せ、焼きそばの麺を三分の1程度生地の上に載せたあと、蓋をして6分程度蒸し焼きにします。次にひっくり返してから蓋をして6分程度焼きます。これで完成です。理想を言えばカセットコンロが2台あれば時間差で2枚を同時焼きにして一枚を食べている間にもう一枚を焼くと良さそうです。焼けたものを家族の人数分に切り分けてお皿に載せて、ソースとマヨネーズをかけていただきます。8枚焼くことができるということはお好み焼きだけを晩ご飯にするという意味です。おこのみやきはおかずではなく主食です。そして、おこのみやきを食べながら家族で歓談します。