1. 完成の死角

完成の死角

完璧な実行を前提にして400人もの命を預かる操作の指示を音声伝達だけに頼って行っていること。聞き間違いや操作ミスが生じることを想定せずに組み立てられたシステム。進入を防ぐ信号機や遮断機の設置がなく、不許可領域への進入警告もない。既に別の使用者がいることをセンサーで探知するなどで表示灯の色を変えて知らせることもない。一般道でも鉄道でも採られている対策がそこにはないというのであればそれは運営体そのものの問題であって一事例における個人の責任ではないと思う。社会インフラを動かすときには失敗を許容できる仕組みを設計しなければならないと思う。柔軟性や冗長性がおきざられてはならない。最短距離を完璧な一本の線で結ぶことだけが最適解にはならないと知る。