1. 走行距離連動型自動車保険について

走行距離連動型自動車保険について

一般に、走行距離が少ないほど事故に遭う確率が低いという仮説に基づき、年間走行距離が少ないドライバーの保険料を割り引く自動車保険をいう。

あるタクシードライバーは、走行距離を重ねるなかで蓄積されていく運転経験を積極的に評価すべきと語りました。「経験豊富なドライバーほど運転時の緊張と緩和を使い分けている」として、「誰であれ、走行中に一度の途切れもなく緊張を保つことは不可能なため、要所において注意力に緩急をつけた運転が求められる」と指摘します。

例えば左折時には緊張を保って、後方から来る二輪車の巻き込みの危険はないか、横断者はどうかを瞬時に把握するが、直線ではリラックスして全体を見渡して運転をするといった具合です。また車線変更時にはウインカーを出す際の安全確認と実際の目視を行い、道幅が狭い場合には脇道から飛び出しが起こる危険性がないか、常に自問しながら速度を落とす。車から降りるときにも、数センチだけドアを開けて降車のシグナルを周囲に送りつつ、目視のうえでドアを開くなど。

こうした経験から導かれる当然の注意を払いながら、心にゆとりをもった運転に心がけ、いざというときには「ハドソン川の奇跡」のように熟練の技能を発揮する。やはりベテランドライバーの保険料が割り引かれる保険設計こそ、求められているのではないでしょうか。