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例を上げる

最近、「例を挙げる」という用法を知った。今まで意識することなく過ごしてきたので、もしかすると本サイトでは「例を上げる」と表記している可能性がある。「例を挙げる」が辞書にも登場する王道を行く用法だということを認めたうえで、例を上げて考えてみたい。「挙」とはかみ合ったものを両手で差し上げるような意味で、これから進める話に合致した事例を取り出して述べることの意味に当てる漢字と思われる。そのことから、辞書でも「例」は「挙げる」ものとして記されているのだろう。しかし、サイエンスの観点では、検証という過程があるように思う。化粧品の見本のようにお試しで使ってみて良ければ購買に進むような例のように、例として上げる時点では適合しているか否かが判断できない例もある。そのため最初から「例を挙げる」と書いてしまうと、合格を前提に話が進んでいるような印象になるので違和感が伴う。そのため「例をあげる」とひらがなで書かれる場合も多いのだろう。また、その例に寸分の賛意も示したくない思いで、その例への距離をおくために、単に取り上げるだけという意味で「上げる」を選んでいる場合もあるのかもしれない。そんなこんなで、話を進める時点では結論が出ていない例を取り上げる場合には、単に取り上げるだけということを示すために「例を上げる」と書くことも良いのではないかということを当辞書では控えめに述べておきたい。しかし実際に文字になってみると「例を上げる」にも違和感があるので、やはり、ひらがなで「例をあげる」がしっくりくるのだろうか。

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