1. 保昌山の礎石

保昌山の礎石

保昌山の礎石を取材しています。保昌山は京都市下京区東洞院通高辻下ル燈篭町にある山です。縁結びの山として最近人気が高まっているようです。もともと、長刀鉾からまっすぐ東洞院通を下がって行くだけでたどり着くわかりやすい場所にあるのに「離れ小島」ともいわれてきました。さてこの保昌山には、山鉾建ての礎石は見当たりませんでした。しかしこの燈篭町会所の説明を読むと、昭和58年6月1日に京都市指定有形文化財に指定されており、祇園祭町会所として貴重な構成になっているとのことです。享保19年(1734年)にこの場所を町内で確保し、以来ここで祭りが営まれてきたことを改めて認識しました。

あるいてゆこう保昌山
保昌山の説明 保昌山の写真
町会所前の路面を見ても、礎石は見当たりません。会所に目を移すと、2階建ての2階は、窓が広く格子がはめられている京都の古い木造住宅です。これを町屋というのかわかりませんが、趣きのあるたたずまいといえます。隣りに土蔵があり、恐らくここに山の構造物を納めてあるのでしょう。 保昌山の会所前 保昌山の会所
この場所には会所家(明治3年西暦1870年造営)、土蔵(文化5年西暦1808年造営)、稲荷大名神社が建ち、これらの構成と、歴史のある建造物が祇園祭町会所として大変貴重であると記されています。そうすると保昌山のお社は、稲荷なのですね。 保昌山の駒札