1. 長刀鉾の鉾建・第一番

長刀鉾の鉾建2007・第一番

長刀鉾の鉾建ての紹介です。長刀鉾は京都市下京区四条通烏丸東入ル長刀鉾町にあります。2007年7月10日から始まった鉾建ての進捗度を、その翌早朝に取材しています。祇園祭で見られる鉾の姿は、既に装飾を施された正装の鉾です。この準備期間に鉾が建っていく様子を見学するのも祇園祭の楽しみ方の一つでしょう。

あるいてゆこう長刀鉾
説明 写真
2007年7月11日早朝。四条烏丸を東に向かうと、前日の7月10日から鉾建てが始まった長刀鉾の姿がありました。パイロンで囲われた一角に鉾の部品と一緒に置かれています。 2007年7月11日早朝の長刀鉾 ブルーシートがかけられた鉾建て作業中の長刀鉾
あいにくの空模様のため、鉾にはブルーシートがかけられています。いつもはバス停の前にあたる所定の鉾建て位置での作業となります。地面にある鉾建て用の礎石の上に柱が立っていることが分かります。 4つある礎石の外側にあるプラス2カ所にも役割があります。 鉾建て用礎石の上に4本の柱が立っています。
ブルーシートの下から鉾をのぞくと、柱に筋交いが入れられて、縄で厳重に縛り上げられている様を見ることができました。 厳重な補強を入れられた骨組み部分 厳重な補強を入れられた骨組み部分
鉾の進行方向でいう後ろ側の二つの礎石の両外側にある鉄蓋が取り外されていました。この鉄蓋を外して鉾を固定するための柱を左右に立て、ここに渡した丸太に鉾の柱を固定してあります。これは組み立て中の鉾の転倒防止のためと思われます。また恐らく骨組みをある程度組み立てたところで丸太を支点にして鉾を後方に90度倒すのでしょう。真木を鉾の中心に差し込む作業を行う際の工夫だと思います。 鉾固定用の柱を差し込む為の穴に被せられている鉄蓋 鉾柱を固定し、支点の役割を果たす丸太が渡されています。
車軸を固定して鉾の重量を支える構造材は梁というべきでしょうか。組み立てを待って道路脇に置かれています。巡行時には鉾の前に突き出した部分に音頭取りが立ちます。鉾は数日かけて組み立てられますが、不寝番の方が鉾を守っておられます。 車軸を支え鉾の重量を受け止める構造材 東側から見た鉾建中の長刀鉾