1. ワーク・ライフ・バランス

ワーク・ライフ・バランス

働くなかで信頼を得て社会的に必要とされるようになり、自己実現を図ることは貴いことです。しかしながら仕事だけに精神的な充足を求めてしまうと負の影響が及びます。人は誰でも精神的な充足を奪われることを恐れます。精神的な充足の源泉が仕事だけなら、仕事を失うことを恐れます。それは当然です。ところが仕事を失うことを恐れると、さまざまなことを一人で抱え込みがちになり、情報や経験の共有がうまくいきません。事業を継続させるには、仕事を組織的に組み立てて自らの役割も組織のなかに置き換え可能なものとしなければなりません。そのとき、精神的な充足の源泉が限られると、仕事を組織の手に明け渡すことを恐れてしまうことになります。それは現在進行形の事業の進め方の根幹に関わる問題であり、事業承継の問題でもあります。

仕事だけでなく、家庭での家事・育児分担や、親離れ子離れの問題でも、精神的な充足の源泉が問われています。地域の活動でも、趣味の世界でも同様のことが言えそうです。つまりワーク・ライフ・バランスとは、具体的な共同を通じて精神的な充足を得て、その均衡を図ること。手放していく安心感という強みを手に入れて、しなやかで強い生き方に繋げることだといえそうです。