1. 南観音山の風景・第五番

南観音山の風景・第五番

南観音山(みなみかんのんやま)の紹介です。巡行風景を見ると豪華な造りの曳山です。ところで南観音山の松には鳩がとまっているのか、それとも尾長鳥かという話があります。南観音山保存会の駒札の説明では「鳩」とされているのですが資料に拠っては尾長鳥と記されていたり定かではありません。ちなみに南観音山の北に位置する北観音山では「昔は尾長鳥を飾っていたが現在は尻尾が取れて鳩に見える。しかし鳩に見えるだけであって今も尾長鳥がとまっている。」という、これも謎めいた話となっています。もともと江戸時代に北観音山・南観音山が隔年交代で巡行していたのなら両山に共通点があると考えるのが自然であり両山とも尾長鳥がとまっているというのが一番判りやすい説明なのですが真相は不明です。ところで2006年は雨の関係か南観音山の松の枝には何もとまっていないようにも見えました。南観音山は巡行の際に柳の大枝を山の右手に配しています。巡行列の取りが行くと山鉾巡行の終了です。

あるいてゆこう南観音山
南観音山の説明 南観音山の写真
音頭取、曳手、車方の息の合った作業で巡行の取りを行く南観音山が方向転換します。 辻回しの南観音山 辻回しの南観音山
巡行列の先頭にいる旗手が後ろを振り返り方向転換完了を確認しています。そして準備完了で曳手が一斉に綱を引き、南観音山が北を向いて動き出します。 辻回し完了を待つ旗手 綱を引く南観音山曳手
曳手の足には靴ではなく、わらぞうり。地面に足を踏ん張って綱を引く上では、この方が良いのかもしれません。ところで真松を写真で確認すると尾長鳥、もしくは鳩については確認できませんでした。 わらぞうりを履く曳手 真木の松に尾長鳥、視認できず。
車方は巡行中、常に周囲に付いて歩き、南観音山の進行方向を微調整しています。写真にある「柄つき車止め」のような道具を車輪に微妙に乗り上げさせることで進路を調整するという技があります。 車方と南観音山 扇子をかざして進行を指揮する音頭取
南観音山は巡行の際、山の右手に柳の大枝を配しています。真松も大きい木であり、柳も大枝です。南観音山が通りすぎると山鉾巡行が終了となります。信号機などの調整を行い順次車両通行止めも解除されます。 南観音山と柳の大枝 山鉾巡行の終了